【アフターコロナにやるべきこと(2)】“ブランド・ビジョン”を全社でつくろう

2020.07.01

先日、弊社のセミナーにこんな方がいらっしゃいました。

「自分を変えたいんです。」

この方は長野県内では名の知れた公共交通機関で働いておられ、経営者でもマーケティング担当者でもなく、新卒で入社して10年、ずっと現場に従事しているという男性でした。

「『お客様を速く安全に目的地へお連れする』という使命のもと、10年間がんばってきました。でも何か物足りなさを感じ、転職も視野に入れていろいろと調べているところです。今日のセミナーもその足がかりになればと思い、参加しました。」ということでした。

セミナーの後半には、いつもワークの体験があります。

「お客様の求めること」と「自社のできること」を挙げていくのですが、その方は先ほどの「お客様を速く安全に目的地へお連れする」以外に“自社のできること”が出てきません。

この方が勤めている企業様は、お客様に余暇の楽しみ方の提案(地元のお料理やワインを楽しめるグルメツアーなど)を企画されているので、それをヒントとしてお出ししたところ、

「お客様には“癒されたい、楽しい時間を過ごしたい”という欲求があり、自社はそれを提供しているのだ」

という新しい発見があったようです。

「うちの会社、結構いいことしてますね!」

と彼の表情が明るくなりました。

きっとこの企業様では、上層部の方や担当者が自社の理念やビジョン、ミッションなどを軸として、

お客様にどんなサービスを提供したらよいか一生懸命考え、企画されていると思います。

しかし、せっかくお客様に対して、また社会に対していいことをしていても、それが社員さんに伝わっていなければ、仕事に誇りややりがいを持てなくなってしまう可能性があるのです。

そして、やがては離職につながってしまうリスクとなり得ます。

このコロナ禍では、業績の悪化や担当業務の減少、リモートワークなどによって会社との関係が希薄になり、社員の中には「自分はこの会社にいてもいいのだろうか」「ここにいて、この先何の役に立てるのだろうか」と不安に感じる方が増えていると予想されます。

自分たちの存在価値は何か” “将来に渡ってどう社会の役に立っていくか”・・・

これらを固めたものを「ブランド・ビジョン」といいます。

こんな時こそ、自社の存在価値や社会的役割を明確にし、働く人々がその役割を果たす仕事に迷わず従事できることが必要ではないでしょうか。

自社の「ブランド・ビジョン」を社員に浸透させるということは、

企業の命をつなぐことと言っても過言ではないでしょう。

「ブランド・ビジョン」は経営層の方々で決めるよりも、社員の皆さんが自分たちで考える方が、実現する可能性が高まります。

この機会に「ブランド・ビジョン」を、全社を挙げて作ってみてはいかがでしょうか?

今回の内容についてご興味をお持ちいただいた方には、セミナーをご用意しております。

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